gymnopedie

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2011.11.25 Friday ... - / -
#あのとき確かに必要だった
ほんとうのことなんて何一つないのに、彼女はいつだって私にほんとうを求める。貝のように閉じた口をこじ開けて、押し殺した心を揺さぶって、吐き出させる。

苦手だ、鬱陶しい、煩わしい、消えてしまえ、…そんなあなたを、そんなあなただから、愛さずにはいられないんだ。

どれがほんとうでどれがほんとうじゃないのか、私は区別をつけられない。だってどれもほんとうでどれもほんとうじゃないのだから。仕方なく私は「不毛だ。」とだけ言う。すると彼女は「不実だ。」と言った。

また違う彼女との記憶が、呼び起こされる。世界一の大嘘吐きになってやろうよ、って、笑い合った彼女は今、陽の当たる世界を歩いてはいないかもしれないけ れど一瞬一瞬必死で生きている。それに比べて私はどうだろう。恵まれすぎて、他愛もないことに目を眩まされて、夢を与える嘘を吐く余裕を失って。嘘ばかり を綴り彼女と描いたどこまでも幸福な絵本は、引き出しの底に息を潜めている。
稚拙な落書きだけれど捨てられなかった。私はいつだって何も捨てられない。

何も捨てられない、それはひどく神聖で醜悪な行為だ。
すべてが大切で、すべてがどうでもいい。そしてキャパシティをオーバーして自分で自分の首を絞めて追い詰められていく。馬鹿みたいだ、と客観視している自分も同時に存在する。どこにも行けない私はどこへでも行けることばという名の逃げ場を偶然にも持って いた。本当に、偶然。

世界一の大嘘吐きになってやろう。
大嫌いだって言ってやる。大好きだって言ってやる。どちらもあなたが求める大嘘だ。ことばなんて結局全部嘘なんだ、誠実 さを偏重するあなたが語ったのだ、きっとこれだけはほんとうのほんとうなんだろう。同じ嘘ならば、少しでも人の心を温められるものを吐きたいと思う。冷たい掌でさえ独りじゃないということを伝えられるように。
世界一の大嘘吐きになってやろう。
*****
15歳が1人と16歳が1人と9歳が2人
ノンフィクションかもしれないしフィクションかもしれない、どちらでも構わない
2007.12.24 Monday ... comments(0) / trackbacks(0)
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2011.11.25 Friday ... - / -
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